梅田芸術劇場メインホールへミュージカル「フランケンシュタイン」を娘と観に行ってきました。主役のビクター・フランケンシュタイン、アンリ・デュプレ/怪物はWキャストになっていて、私が観た回は、中川晃教さんと加藤和樹さんのペアでした。
初演が2017年なのですが、2016年に私が「1789~」へ行ったときは主演が加藤和樹さんでしたが娘から名前を聞いたりはしてなくて、2018年に「1789~」へ行ったときは娘が加藤和樹さん目当てで私と一緒に行ったり1人でも行ったりしてたので、この作品はちょうどその間でギリ行けてなかったんですよね。なので、ずっと娘が再演を熱望していて、今回の再演が決まったときは大喜びでした。私は昨日だけですが、娘は今日も観に行ってます。ビクター役が今日は柿澤勇人さんなので両方観たいと。キャストが違うとだいぶ感じが変わりそうだなと思うので、私も全パターン観てみたいとは思うのだけど…。
1幕はビクターとアンリが出会ってからアンリが怪物になるまで、2幕は元アンリの怪物がビクターに復讐を遂げるまで、と大変簡単に言うとそんな感じ。主要キャストが2幕の怪物の過ごしてきた世界で全く別の役を演じていたのが面白かったです。音月桂さんはビクターの幼馴染~彼女~妻役で可憐な少女という感じの可愛い役柄だったのですが、怪物とかかわる2幕のカトリーヌ役では闘技場の下働きの女性で歌に迫力があって、こちらも良いなと思いました。元宝塚のトップスターさんなので低音はの歌はお手の物なのかも。
最初、失礼ながら「ジュリアって音月さんかな? でも朝夏さんよりだいぶ先輩だったと思うし、若すぎる? エレンがそうかな? でも顔がジュリアな気がするなぁ」とか思ってました。事前に配役を観てなかったので・・・。あとでwiki見たら嵐の大野さんと同い年でした。(2人とも可愛い😀)
子供時代のビクターやジュリアを演じていた子役の2人も上手いなぁと思いました。歌難しそうだったけど、パキッと声が出るのがすごいなぁと。
娘から「悲劇」と聞いていたので、そのつもりで観てましたが、1幕はそれでも少しコミカルな部分があって笑いも起こってました。
アンリは無実なのだけど処刑されて、その首でビクターがアンリを蘇生しようとして怪物が生まれてしまうわけだけど、ビクターのところから姿を消した怪物が、その後優しい人たちに囲まれていたら、ああはならなかったんだろうなぁという気もしました。
この作品を観ていて思うのは、”人間怖すぎ”ということ。アンリは無実なのに、1度「こいつが犯人」と思われてしまうと一直線に民衆は「こいつを殺せ」みたいなことになるし、ビクターのお姉さんも市長を殺してないと言うのに、民衆は全くそんな言葉を聞かずに彼女を処刑してしまうし、短絡的に魔女狩り行動に突っ走るのが怖いなぁと。今でもネットとかテレビとか見てるとそんな感じのことあるけどね。
最後、怪物はビクターに殺されてしまうのだけど、殺されることで結果的にビクターは1人ぼっちになり(すでに周りの人は殺されちゃってるので)、それこそが怪物の復讐だったということで、ちょっと「魔王」を思い出してしまいました。関係性もシチュエーションも違うけど、あのドラマも自分を殺させることで復讐を遂げようとしていたので。
最後、怪物はアンリとして死んでいったような気もするし、それだったらビクターとは最後に何か通じたんだろうか?と思ったり。実際のところはよくわからないけども。
あと、曲が良い。事前に「君の夢の中で」と「ただ一つの未来」を娘がよく聴いていたので、「あ!この曲知ってる!」となって、作品の中で聴くとさらに良いなと思いました。この2曲はとくにお気に入り。中川さんも加藤さんも歌うまいので、聴き入っちゃいますね。音月さんの歌も良かったし、DVD発売があるそうなのでまた聴けるのが楽しみです。
それと加藤和樹さんのビジュアルが良いなぁと。ロングコート似合うし、軍服も素敵でした。「エリザベート」のトートとかやっても美しく出来上がりそうだなと思いました。(本当は宝塚じゃなくてもトートは女性にやってもらいたいなぁと思ってるんだけど。中性的な感じがいいなと思ってるので。)
今回の主なキャストは以下の通りです。
ビクター・フランケンシュタイン/ジャック: 中川晃教
アンリ・デュプレ/怪物: 加藤和樹
ジュリア/カトリーヌ: 音月桂
ルンゲ/イゴール: 鈴木壮麻
ステファン/フェルナンド: 相島一之
エレン/エヴァ: 露崎春女
リトル・ビクター: 小林佑玖
リトル・ジュリア: 浅沼みう