原作や当時のアニメの「キャプテンハーロック」が好きだったので、今回のCG映画にはいろいろとあったわけですけど、とりあえず観てきました。ちょっとネタバレもあるから注意ね。
映画としてはなかなかよく出来てたんじゃないかと。CGも気合入ってたし。CGの3D映画ということで、今どきのゲーム画面みたいな感じだし、実写っぽくて微妙ではあったけど、そこはたぶん、元のハーロックを気にしなければ、「うまく出来たCG」ってことになるんじゃないかな。
ストーリーも、独自なものになってました。ダークマターの影響で100年生きてるハーロックって・・・。トチローは今度はそういう理由で命を落とすのね・・・とか。まぁ、もともとが松本零士キャラは俳優さんみたいなもので、パラレルワールドになっていて、いろんな設定が共存しているということだから、これもその1つということでいいのだとは思うけど。。。
ただ、原作者がそう言うんだから仕方ないけど、個人的には設定は統一しといてもらいたいのよね。ハーロックはただの地球人で限りある命の人間であってもらいたいし、今回は出てないけど、そういう意味では、エメラルダスもある時急にメーテルと姉妹になっちゃって、ということはラーメタル人?なんてことになってるけど、普通の限りある命の地球人のままであって欲しかったです。
今回のもう1人のメインキャラであるヤマ。まぁいいんだけど、ちょっとあっちこっちブレすぎ。なのに最後あんな重要なキャラになっちゃって、どういうこと? って気はするかな。映画のストーリー全体としては悪くないかもしれないけど、よく考えたら「ん?」って思うのよね。
公開前から、ハーロックの小栗旬とヤマの三浦春馬がやたら前面に出てるのがちょっと嫌だな~って思ってて、何で井上真樹夫さんじゃないんだよ!って思ったけど、もしかしたら、かえってこの方が完全に別物として見られていいのかもって気もしました。
そう、別物。以前のハーロックに思い入れの無い人だと純粋に楽しめるのではないかな? 一緒に観た息子は十分楽しめたみたいだから。海外もターゲットにしているようだし、フルCGアニメーション映画としてはアピールできる作品になっているんじゃないかと思います。何か・・・ちょっと「パイレーツ・オブ・カリビアン」の雰囲気も感じました。
ダークマターが重要ワードになっていて、全体的にダークな雰囲気が漂ってる作品で、音楽もそういう感じだったかな。最後の主題歌はONE OK ROCKの「Be the light」で、劇中の音楽よりは軽め。悪くはなかったと思います。加藤登紀子さんが歌う挿入歌(「愛はあなたの胸に」)もありました。ダークマターというと、どうもドラマ「怪物くん」を思い出してしまいますが。主題歌が英語なのはやっぱり海外を意識してるのかなと思いました。
何だかんだ言ってるけど、映画としては面白かったです。別物としてはね。